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釣り団体・行政ニューストップ

北海道アングラーズペンクラブ 【2012年記事一覧】


釣りと魚のよもやま話
「札幌のど真ん中で釣りが楽しめる豊平川」
ヤマミチ・マサカツ


 環境省は全国の河川、湖沼、海域の水質測定を行っている。その結果、2009年度(2010年11月発表)は河川のうち水質が最も良いとされたのは、道内の河川5カ所と、岐阜県の庄川という河川の計6カ所だった。さすが北海道である。その5河川とは、斜里川中流、白老川下流、十勝の歴舟川上流と然別川上流…とここまではまあ、なるほどという感じだが、5つ目には驚いた。なんと豊平川中流なのである。しかも中流といえば、山の中ではなく街の中ということになる。
 豊平川はかつて、戦後の急速な都市化によって汚水が流れ込みドブ川と化していた。この状況に心を痛めた市民が立ち上がったのが1978年、元北大教授・考古学者で釣りを愛した吉崎昌一氏(故人)が中心になって始めたカムバックサーモン運動だ。そして、豊平川は野生のサケも遡上する川へと蘇ったのである。サケばかりでなく、釣り団体や市民団体がヤマメ(北海道ではヤマベという)などもたくさん放流した。今ではヤマメの親であるサクラマスも遡上し、こちらもある程度野生化していると思われる。
 河川敷では、パークゴルフ、ジョギングなどのスポーツを楽しむ人々も多く、市民の憩いの場となっている。しかし、とくにススキノ近くの車を乗り入れできる場所では、禁じられている火気を持ち込んで川原や芝生の上で焼肉をする人々が後を絶たない。以前訪れたときには、川原に大量の焼肉のゴミが放置されていた。ビールなどの飲み物の空き缶、肉の容器や網、七輪、コンロまで捨ててあった。コンロなどは中に入っていた炭を消すためか、川の中にコンロごと沈められていた。川原の石は捨てられた炭で真っ黒だった。水質日本一の川が泣くマナーの悪さである。それがさらにエスカレートしてベンチが燃やされたり、注意した市の関係者にヤクザ風の男がすごんだりしたため、一番焼肉グループの出入りが多かった駐車場へと至るゲートが閉鎖されてしまったのだ。その後もゲートは閉鎖されたままだ。
(写真説明)
南大橋近くの川原に捨てられていた焼肉のゴミ(2011年撮影)



 しかし、いくら排除してもいたちごっこだろう。市民のニーズがあるのだから、有料化してでも施設を整備して、きちんとルールも作って開放すべきだと思う。パークゴルフ場があるのだから焼肉広場があったっていいと思う。さらに手ぶらでいっても飲食できる施設があったら、京都の鴨川の屋台のように観光名所になるに違いない。
 札幌建設業協会が豊平川サーモン・ビレッジ構想なる提案を札幌市に提案したという。豊平川サケ科学館を建て替えて、水中カメラでサケの遡上を中継したり地元食材のレストランを設置したりするという。結構な話だと思う。そうした施設に限らず札幌市を訪れたら必ずいってみたい場所、繰り返し訪れてみたい場所が豊平川と言われるようにしていくべきだろう。釣りもその動機の一つになると思う。都会のど真ん中のホテルから釣竿を担いで歩いて行ける川なんて、そんなにないと思う。
 昨年(2011年)の9月、日本中に大きな被害をもたらした台風12号が低気圧に変わって、北海道も大雨となった。豊平川は近年にないほど増水し、河川敷にも濁流が溢れた。後日訪れて驚いた。川筋が変わり、上流から流されてきた石が山のように堆積していた。岸辺の樹木はなぎ倒されて、視界が開けていた。
 開発により保水能力がとぼしいから大水になりやすい。ダムにより川砂も止められ、下流では川床がどんどんえぐれ、年中どこかで工事をしている。それでも、健気に育っている魚たち。資源が枯渇しないよう優しく心ある釣りを望みたい。2012年の豊平川は、大水であちこちで川の様子が変わったものの、夏の暑さで餌も豊富だったのか、ヤマメも元気な姿を見せてくれた。その生命力には驚かされる。


(ウイングサッポロ2011年7月号掲載に一部加筆)


 釣りと魚のよもやま話は月刊誌「ウイングサッポロ」に連載していたものに一部加筆訂正したものだ。掲載がスタートしたのは、2008年の2月号からだが、残念ながら同誌が2012年3月号をもって廃刊となり、連載は49回でストップしてしまった。その後同誌は、月刊CAST(キャスト)という雑誌に引き継がれ、2012年5月に新たなスタートを切った。私の連載も通しタイトルを「やまちゃんの釣りと魚のお話」に替えて掲載させていただくことになったがなんと、これまた4号目となる9月号をもって休刊となってしまった。雑誌運営が厳しさを増しているということだろう。インターネットの普及、不景気などいわゆる紙媒体はもちろん、テレビ、ラジオなどマスコミ経営は厳しさを増す一方で、その中で存在価値をどう構築していくかが問われている。もちろん大切なのは、“器”ではなく“中身”である。求められている情報なら、それがどんな形であろうと売れる。売れれば、スポンサーも付く。単純なことなのだが、それがなかなか難しい。キャストは休刊ということなので、再開を願うばかりだ。
 さて、釣り友では、「ウイング」と「キャスト」に掲載させていただいたもの、そして釣り専門誌の「ノースアングラーズ」に2012年6月号から「釣界潮解」というタイトルで連載させていただいているので、そちらも含めて掲載していこうと思う。以下は、ウイングサッポロ2011年7月号掲載に加筆したものである。
 
釣りと魚のよもやま話「釣りへの逆風強まる一方」
 
 北海道には北海道釣り団体連合会という釣り団体の連合組織がある。雑誌に記事を掲載した時点では4つの釣り団体が加盟していたが、その後加盟団体の1つの(社)北海道スポーツフィッシング協会が解散し、3団体となった。同連合会は種々のボランティア活動に対する補助金をもらっている。補助金は、加盟団体に公平に分配される。平成22年度分は一団体につき23万円だった。この中から、5万円の会費を納めるので、手取りは18万円ということになる。この補助金は元は道から同連合会に交付されたものである。すなわち税金だ。4つの団体(当時)を合わせると、総額で年間92万円ちょっとなのだが、この金額を多いとみるか少ないとみるか…。中には、釣り団体が補助金をもらっていること自体に驚く人もいるかも知れないが。以前はもっともらっていたが、道の財政が逼迫していることもあってか、段々減ってこの金額になってしまった。もちろん、何もしないでもらっているわけではない。真面目に事業を行い、その報告書を睡眠時間を削ってどっさり作って提出して、重箱の隅をつつくような厳しい検査を受けている。もちろん元は税金なのだから、これで当たり前である。
 しかし、釣りのマナーやルール遵守と健全なレジャーとしての釣りの振興のために設けられていたこの補助金も、新聞の1面に仕分け対象の筆頭になっていると発表されて、もはや風前の灯火である。どうやら、今や釣り団体の活動は補助するに値しないのかもしない。釣り団体の活動も、解散するところが表れるぐらいだから、衰退の方向に向かっているといっていい。釣り団体の会員数の減少、釣り業界の不振にともなう会費の減少、ボランティアで現場での活動を支える会員の高齢化などもあり、ゴミ問題、ルール、マナー、安全面での啓発など釣りを巡る諸問題について釣り団体が果たさなければならないことは、依然として少なくないにもかかわらず、期待にこたえられなくなってきているのも現状だ。こうした問題のみならず釣りの振興、規制強化に対する対策にも、率先して取り組まなくてはならない道内の釣り業界は、自ら積極的に関わろうという意識や意欲が低く、業界をまとめられるような人格者も不在である。関係当局に表彰されたり、長の付く役職に祭り上げられてへらへらしている輩はいても、自ら額に汗して地道に活動に取り組もうなどという業界人は少ない。1000万円もするような外車を自慢げに乗り回し、その一方で、5000円、1万円の年会費や寄付金を渋々納めるような釣り業界である。釣りを愛する一般の釣り人会員が、自らの休日を削って釣り場のゴミ拾いなどの活動をしているのに、釣り業界からはだれも来ない。そんな釣り団体が発展するはずがない。本州では、かつてブラックバス問題で全国に悪名が轟くほど活躍したのに、直接商売に関係ないとなると、見て見ぬふりの小商人集団。道の水産関係の役人で、今は関係団体に天下っている男に、かつて言われたことを思い出す。「釣り業界?そんなものあるの?」。世間の認識などその程度なのだ。ごもっともと言うしかない。
 思えば、ライセンス制の方向性などを示した平成13年の「北海道遊漁指針」の策定以来、釣り人への規制や圧力は強まる一方だ。荒唐無稽な港でのテロ対策のフェンス設置など、逆に釣り場は減る一方なのに。
 

川でのヤマベ釣りが
禁止になる日がくる?
 
 ライセンス制によって釣穫尾数の制限などが設けられている後志沖のサクラマス釣りは23年から、ライセンス期間外である1月、2月の期間に、どこでどのくらい釣れているかというアンケート調査を遊漁船などに対して行った。漁業者ですら冬場のこの期間にはなかなか船が出せない自然条件であり、「そんなに釣っているとは思えない」と調査の意味に首を傾げる人もいる。
 しかし、調査が示す数字によっては、当然この期間についても、ライセンス制の導入を視野に入れている。長く稚魚の放流事業を行ってきたにも関わらず後志沖のサクラマスは減り続けているとされる。その原因については、野生由来が8割であり砂防ダムなどによる河川の荒廃があると指摘する研究者もいる。ダムのスリット化など改良には簡単に手を付けられないし、一方ではダム建設を推進しようとしていることとも矛盾する。自ずと、対策は金のかからない釣り人へと向かいがちだ。
 ライセンス制により徴収される遊漁船サイドからの孵化事業などへの協力金も、制度によっと釣り人のマインド低下を招き足が遠のいた結果、減る一方だ。それを補うためにも前倒ししようというわけである。
 しかし、サクラマスは釣り人にとっても大切な資源である。規制の有無に関わらず、資源に配慮した節度ある釣り、釣りマスコミなどが「爆釣!大漁!」などと吹聴して、増殖事業関係者のひんしゅくを買ったりしない謙虚な釣りを心掛けるべきだろう。ゴミなどのマナーの問題も含め、自分で自分の首を絞めるようなものである。
 船釣りライセンス制の先には何が待ち受けているのか…想像してほしい。おそらく、川でのヤマベ釣りの禁止だろう。それは、釣りの伝統や文化の否定につながる。期待は薄いが、釣り業界や釣りマスコミなど釣りサイドにはもっと危機感をもって臨んでほしい。
 この記事を掲載した後、上記アンケートの結果報告に関する会議会議が開催された。その模様について昨年10月に報告した記事があるので参考にしてほしい。この会議には、私が出席している。結果として、アンケートは24年も継続されることになった。いずれ報告会議が開かれるだろうが、私は会議の委員を外れたので、今後の動向については後任がいるとすればそちらに託すしかない。


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